ゴキゲン中飛車ってどんな戦法?
ゴキゲン中飛車とは将棋の戦法のひとつで、序盤から飛車を5筋に動かす、中飛車戦法です。
プロ棋士の近藤正和氏が愛用している戦法で、いつもニコニコしていてゴキゲンな様子からゴキゲン中飛車と命名されました。
従来の中飛車戦法とゴキゲン中飛車戦法の違いは、通常の中飛車は角筋を通さないで戦いますがゴキゲン中飛車は角筋を空けたまま戦います。
居飛車穴熊の登場で、通常の中飛車に組んだ場合、相手が穴熊の堅陣に組んできたときに、美濃囲いvs居飛車穴熊という、玉の硬さで中飛車側が、やや不利な戦い方になってしまいます。
そこで角道を空けたまま戦える、ゴキゲン中飛車が登場し、居飛車側は穴熊に組づらくなり、ゴキゲン中飛車は非常に優秀な戦法と言えます。
ゴキゲン中飛車は基本的に、後手番で用いられる事が多い戦法です。
プロの棋戦では、先手を持ったほうが勝率が高く、わずかながら有利とされている中で、ゴキゲン中飛車の登場で後手の勝率向上の要因の一つとなっています。当サイトでは、ゴキゲン中飛車戦法をご紹介していきたいと思います。
ゴキゲン中飛車
ゴキゲン中飛車は角道を空けたまま、戦います。一見すると居飛車側で飛車先交換ができそうですが、そう簡単に、飛車先突破という訳にはいきません。 (図1、図2参照)
ゴキゲン中飛車vs飛車先歩交換(図1)
ゴキゲン中飛車は、角の頭を守ってはおらず、後手としては飛車先の歩を交換したくなります。
ただしこれには、ゴキゲン中飛車側には通用しません。居飛車へのカウンターがあります。
ゴキゲン中飛車vs飛車先歩交換(図2)
ここで、大駒をいっきに捌きます。△5四同歩なら▲2二角成△同銀▲7七角打△8二飛▲5四飛△5二歩打▲2二角成で先手優勢になります。(図3参照)
ゴキゲン中飛車vs飛車先歩交換(図3)
途中の、△5四同歩で、▲2二角成△同銀▲8八銀と穏やかに指す手もあります。この場合は8筋から逆襲することを考えます。(変化図1参照)
ゴキゲン中飛車vs飛車先歩交換(変化図1)
以下、△8二飛なら▲8四歩打と垂らし8筋から逆襲する手が有力です。垂らした手に△同飛には、▲6六角打です。(変化図2参照)
ゴキゲン中飛車vs飛車先歩交換(変化図2)
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